多摩川交通との関係

1996年4月、中央区晴海にあった東京国際見本市会場が江東区有明に「東京国際展示場(東京ビッグサイト)」として名を改め移転した。移転に伴い 太陽電気鉄道では東京市内線の台場方面延伸工事が行われ、東京ビッグサイト開館と同日に新木場線と晴海大橋線を新設開業させた。東京ビッグサイトへのアクセス手段として問題なく順調に運行を行った。

しかしあるイベントの参加者増加により太電東京市内線の輸送力不足が問題視されるようになった。

 

そのイベントとは、「コミックマーケット」である。

「コミックマーケット」とは、世界最大の同人誌即売会であり、来場者数は30万人~40万人、2007年以降は50万人を誇る一大イベントである。ビッグサイトで開催されるイベントとしては1日あたりの来場者数が最大であり、通常ダイヤで東京市内線を運行した場合、夏休みや年末シーズンと重なり、大混雑となる。そのため東京市内線では、コミケ開催日に特別な輸送体制を敷くこととなった。しかし東京市内線の路面電車には、数に限りがある上に輸送力が乏しく旧型車両総出で輸送を行っても年々増加するコミケ来場者を捌く事が出来なかった。車両の増備案も検討されたが、たった数日のためだけに車両を導入する事は経費や留置する場所の問題があり、否決された。

ではどのように最低限のコストで輸送力を強化するか。太電関東管理局の出した答えは「バス」であった。

バスであれば線路の上で無くても走行ができ、柔軟な運用が可能である。しかし太電関東管理局がわざわざバスを保有するのは、車両増備案と結局は変わらない。

そこで太電関東管理局は、2015年に何かしらの関係があった「多摩川交通」にコミックマーケット輸送の応援(契約輸送)を依頼した。コミケ開催時に多摩川交通のバスは特例として東京市内線の軌道内を走ることが可能で、路面電車とほぼ変わりない運行を行う。

 

 

QKG-MP35FP
04甲(直行)系統の運用に入るQKG-MP35FP
KC-LV832N
急行系統の運用に入るKC-LV832N

 (C)@tmgw_b

 

っと、ここまでが適当に考えた設定である。

実際は、2015年の多摩川さんのツイートからはじまった。

このツイートから多摩川交通が太電東京市内線の応援に入ることになり、毎年二回 コミケ開催時に「多摩川交通(太電)」として赤い路面電車に混ざって緑のバスが走っている。

 

そして、2017年に多摩川交通は買収され、太電多摩川交通になった。